積みプラ戦記

技MIX P-3C 第5航空隊(那覇)【AC305】を作る

はじめに

TOMYTECよりリリースされている「彩色済み組み立てキット」技MIX。食玩全盛期にタカラは「世界の傑作機」シリーズ等でギミック内蔵をコンセプトに商品展開を行ってきたようだが、その過程で蓄積した技術の集大成ともいえるハイターゲットモデルがこの技MIXだ。

商品情報を聞いた直後から大注目していたが、その価格の高さゆえに見送ってきた。が、1/144 P-3Cだけは目がそらすことができず、迷った挙句に購入。さらには別売りのプロペラ回転発光ユニットもセットで購入した。高価なアイテムにつき、失敗はしたくないとネットでレビューサイトを探してみたが意外と見つからない。ならば、自分でやってみるしかない。というわけで、技MIX P-3C 第5航空隊(那覇)【AC305】プロペラ回転発光ギミック組み込みの製作を可能な限り詳細にレポートしてみる。まともに組み上げることができるといいが。


哨戒機 P-3Cオライオンについて

海上自衛隊で運用されているターボプロップ哨戒機。メーカーはアメリカのロッキード社。海洋国家である日本では世界でも例にないほど多数の機体を保有・運用しており、まさに海上防衛の要として機能している装備といえる。見た目は旅客機だが(事実、ベースは旅客機)、海中を航行する潜水艦をソノブイで追い詰め、必要とあらば魚雷・対艦ミサイルで撃沈する能力を持つ、優秀なハンターだ。機体構造の優秀さと搭載量の多さから、電子情報偵察機(EP-3)や画像情報偵察機(OP-3C)といった派生型も運用されている。


phase:0 準備

技MIX P-3Cのラインナップはいくつも出ており、まずは機体をチョイスする必要がある。そして、プロペラ回転発光ユニットも組み込む前提で考えるとリリース番号がAC303以降の物でなければならない。今回はやはり通常のP-3Cを作りたい。悩んだ結果、P-3C 第5航空隊(那覇)【AC305】を製作することにした。垂直尾翼のペガサスマークが気に入ったのと、沖縄は自分にとって無縁の地ではないということも含めて。


キット外箱。スケールは1/144。つまり、HGUCガンプラと同スケールということになる。ジャンルは違うが、なるべく同じスケールで揃えたいと願うガンプラ好きには非常に好ましいサイズだといえる。ただし、パーツは当然細くなるので難易度も上がる。1/144サイズのエアモデルに全塗装を施すのはかなり至難の技なので、塗装済みというのはなんともありがたい。


さて、これが別売りのギミックセットである「P-3Cプロペラ回転発光ユニット」。プロペラ用の極小モーター、ストロボ発光用LED、左右翼端灯用LEDで構成されており、プログラム制御によってエンジン始動から離陸、巡航、着陸後のエンジン停止までの一連のシークエンスを表現できるというとんでもない仕様となっている。模型のプロペラ回転や航空灯の発光はモデラーなら必ず夢見る改造だと思うが、その夢が製品化されたわけだ。今回の目標はこのユニットを無事に組み込み、動かすことにある。


プロペラ回転発光ユニットのパッケージには「上級者向き」のラベルが。上級者っていうのはどこからなのだろう。1/144スケールの飛行機モデルに塗装ができないという理由で技MIXを買った僕は上級者ではないね、きっと。


P-3C本体の箱を開けたらこのような状態。各パーツはランナーに繋がってはいるものの、しっかりと塗装されている。そして小分け状態でビニール梱包されている。ここまで小分けにされていると、欠品がないか不安になるので普段はやらない検品を行った。

製作に向けての準備は整った。さて、無事に完成させることができるか。自分でも楽しみになってきた。

Last updated: 27 Jan 2015.