積みプラ戦記

HGUC マラサイ(ユニコーンVer.)レビュー

マラサイ(ユニコーンVer.)について

U.C.0087年に勃発した、地球連邦軍の軍閥である「エゥーゴ」と「ティターンズ」による内乱を発端とするグリプス戦役。《マラサイ》はその渦中において、AE(アナハイム・エレクトロニクス)社製のRMS-106《ハイザック》が有した高い生産性と操作性を継承しつつ、さらなる高性能機体として開発が進められていた量産型モビルスーツである。本機は設計当初から大出力のメイン・ジェネレーターの搭載を確定しており、エネルギー供給能力を大幅に向上させたことによって、ビーム兵装の同時使用が不可であった《ハイザック》最大の問題点を克服、他機種の専用装備までをも含む幅広い兵装選択が可能となっている。装甲部材にはガンダリウム合金を採用し、各部の構造も《ハイザック》の量産によって得られたノウハウが活用されているなど、汎用性に優れ、かつ操縦難度も低いという非常に優秀な機体となった。ただし、時の流れは《マラサイ》に対して正当な評価を下さず、当初の納入予定であったエゥーゴ陣営ではなく、AEの政治的な判断によって対するティターンズ側に引き渡され、ある意味使い潰されるような運用に供されてしまったのだ。かように《マラサイ》は不遜のモビルスーツといえたが、あくまでそれはU.C.0087年時点での話でしかなく、その後はグリプス戦役終結のきっかけを生み出した第三勢力、アクシズのネオ・ジオンによって本機の残存機体は運用されることとなり、パイロットの練度を問わず一定の性能を示すことが出来うる傑作機として重宝されたという。開発から約10年の年月を経たU.C.0096年においても、地球のジオン公国残党軍が連邦軍事施設を強襲する際に本機を使用したとする記録が残されている。その機体色は往年の《ザク》を思わせるグリーンカラーに塗装され、本来連邦側の機体でありながらもジオン然としたシルエットを持っていた《マラサイ》に対し、これ以上ない完全なる調和を示していたという。

SPEC:
形式番号:RMS-108
全高:17.5m
本体重量:33.1t
ジェネレーター出力:1,790kw
装甲材質:ガンダリウム合金
武装:
フェダーイン・ライフル:ガブスレイの携行武器であったフェダーイン・ライフルは絶大な威力を誇り、一撃で戦艦の残骸を消滅させる。ライフルの後部には、ビーム刃を形成するサーベルユニットを内蔵し、いわゆる銃剣的な運用が可能である。
海ヘビ:ハンブラビに設定されていた対モビルスーツ用電磁兵器。対象に巻き付いた後に本体から高圧電流を送り、パイロットを気絶、又は内部の電子機器をショートさせることによって戦闘不能に陥らせる。先端部にシーカーが備えられており、正確に攻撃対象を捉える。
ビーム・ライフル:ハイザック用に開発されたものの同等品。メイン・ジェネレーターからのエネルギー供給量に余裕がある本機には、通常の運用であれば複数のエネルギーカートリッジを携行する必要がないため、専用の収納スペースは装備されていない。
ビーム・サーベル:柄の部分が標準的なものより長尺な白兵戦用のサーベルユニット。ゲルググのビーム・ナギナタ用ユニットの発展型であり、規格の合う機体なら使用できるが、ほぼマラサイ専用の装備となっている。
60mmバルカン砲
シールド
その他:
バックパック:大容量のプロペラントタンクとバーニア、センサー類が一体化されており、性能はもとより整備性も高い。構造的に本体とは独立しており、バックパックの換装などにも配慮された構造となっている。
頭部ユニット:後頭部と首などを保護する兜の錏(しころ)のような構造が特徴。複数存在するジオン残党軍仕様機の中には他機種流用によってモノアイがピンク色に発光する機体も存在したという。
コックピット:リニアシートおよび360°全天周モニターを装備した標準的な球形コックピットを採用している。他の機体と同様、脱出ポッドとしても機能する。
脚部ユニット:小型で高性能のバーニアユニットを内装しており、短時間ながら重力下においてもホバー走行が可能。月面などであれば恒常的に使用でき、高速戦闘を展開することができる。
(組立説明書 機体解説より抜粋)


機動戦士Zガンダムでティターンズ側高性能汎用MSとして登場したのがこのマラサイ。最近のデザインではないのでやや手足が寸足らずな印象を受けるけど、こっちのほうが本来の体形ような気もする。今どきがスタイル良すぎなんだよね。いかつさだけでなくなんとなく可愛らしさも感じるのは頭が大きめだからだろうか。ユニコーンVer.の当キットは通常版と何がちがうのかというと、これはティターンズ時代の他の機体の武装をちゃっかり装備している点である。その武器あなたのだっけ?ハンブラビさんのじゃない?ああ、今はあなたが使っているのね、ということである。ティターンズでの装備品がまとまった形でジオン残党軍に流れてきたという感じだろうか。それにしてもなぜ、ティターンズの装備がジオン残党に流れたんだろうという疑問は残るが、グリプス戦役後にティターンズ系技術者がネオ・ジオン軍に流れていったという設定もあるらしいので、それの一環だと想像している。

全体を正面から。マッチョなプロポーションがいい意味で古さを出してくれている。

背面。ランドセルは大型。

海ヘビという名の電撃兵器を装備。このままだとスティックに過ぎないのだが。

海ヘビのワイヤーを展張した状態。付属の銅線を間に入れるだけです。

ビーム・サーベル装備。サーベルの色は黄色。珍しい気がする。

ガブスレイのフェダーイン・ライフルを装備。このフェダーイン・ライフルってなに?ってずっとわからなかったから今回ちゃんと調べてみました。この変なデザインは銃剣みたいな装備だったのね。長距離ライフルとサーベルと鉤爪。

フェダーイン・ライフルのサーベル状態。この状態で鉤爪も使えるようになるのね

機動戦士ガンダムUCの映像ではこれとバイアラン・カスタムの戦闘は短いながらも見ごたえがあったので印象に残ってます。残党軍らしく傷多めで仕上げてみたいです。


Last updated:18 Dec. 2023