コラム No.11 ゲーム談義2

僕にとって、ゲームはお気に入りの模型と同じマシンを画面上で動かして、その造形美や動きを堪能するツールでもある。模型を手にとってお気に入りのアングルから眺めるのと同じように、画面上で演出効果のついた3Dモデルを好きな角度から眺める。これによって、手元にある模型の魅力が増して愛着もぐっと湧いてくるのだ。自分でコントロールするというのも、そのモデルに対する愛着心の向上に一役買っている。一時期、この路線をひたすら突き進んだ時期があった。リアリティを求めて、行き着いた場所はフライトシミュレーターの世界だった。

フライトシミュレーターは、その多くがPCゲームとして販売されている。自分のPCを手に入れて、何か遊べるソフトを探しているうちに、シミュレーション系のゲームの世界に入っていった。そして、すぐに気がついたのはPCでゲームをするというのはものすごく敷居が高いという事だった。敷居の高さというのは、PC性能の壁の事だ。そこそこ高性能のPCを買ってすぐの時期なら、その時出回っているPCソフトの大半をストレスなく遊ぶことができるだろう。だが、2年もすればゲームソフトが求めるPCスペックが高すぎて大いに描画制限を設けなければ、まともに起動すらできなくなってしまう。特にシミュレーション系は物理演算を多用するためか、かなりのハイスペックを要求してくる。PCの描画の要となるGPUは中堅くらいの性能でも3万前後はする。

それだけではない、PCでフライトシミュレーターをやるにはジョイスティックが必要だ。これもピンキリだが、1万円くらいはする。なんとかハードウェアを揃えて壁を乗り越えたとしても、ソフト側にも高めの壁が用意されている。
悲しい事に、フライトシムというジャンルは日本ではあまり盛り上がっていない。まあ、そもそもマニアックなジャンルだし、始めるにもハードウェアを揃えるのに相応の資金が必要なので、気軽に手を出せるものでもないから当然だろう。そして、国内でフライトシムを製作しているゲーム会社もない。そうなってくると、海外製がメインとなるわけだが、日本語版がない場合は、英語と格闘する羽目になる。悲しいかな、馬鹿学生の僕にはそれは巨大すぎる壁だった。フライトシムの中でも名作と言われた「Falcon4.0」や、「DCS:Black Shark」もトライしてみたが、PC性能と言語の壁に打ちのめされ、まともに遊べるレベルに達する前に挫折してしまった。

それなりに楽しむことができたフライトシムもあった。「IL-2 STURMOVIK」というロシア製のフライトシムだ。第二次世界大戦のレシプロ機を中心に扱った、ロシア製のフライトシムだったが比較的操作が簡単だったことと、その時所有していたPC性能で動く程度の軽さだったのが要因としては大きい。さらに、開発会社がこれでもかとパッチを開発してくれたので、そもそもは独ソ戦の東部戦線をテーマにしていた内容にも関わらず、日本軍機や米英機が操縦可能だったので、結構楽しむことができた。だが、これもPCパワー不足で完全に遊び倒したというレベルには達することができなかった。オンラインで友人と少し遊ぶくらいはできたが、キャンペーンモードでがっつり遊ぼうとすると処理が落ちまくって先に進めなかったのだ。

フライトシムのリアリティを追求した世界に未練はたっぷりあったが、ゲーミングPCを購入、もしくは維持することに限界を感じてこのジャンルからは撤退してしまった。ゲームはゲーム機でおとなしく楽しむことにした。少し前にWindowsからiMacに切り替えてさらにPCゲームからは縁遠くなったのだが、少し欲が出てお買い得になっていたMac用「Sim City2013」を購入してやってみたけど結果は同じ。iMacの性能ではパワーが足りなくてボコボコ落ちてしまうので、お蔵入りにしてしまった。懲りない奴だと自分でも思う。

Last updated: Feb. 29 2016