積みプラ戦記

HGUC アンクシャ レビュー

アンクシャについて

RAS-96《アンクシャ》は地球連邦軍からの委託を受け、AE(アナハイム・エレクトロニクス)社が開発したTMS(Transformable Mobile Suit=可変モビルスーツ)である。円盤状のモビルアーマー形態へ変形することによって大気圏内での高次な単独飛行能力を有することが可能となる本機は、過去に連邦軍のオークランド研究所で開発された同様のコンセプトを持つTMA(可変モビルアーマー)、NRX-044《アッシマー》の設計データを基に再設計が行われた後継機であり、全体のシルエットや変形シークエンスなどからもそれが容易に見て取れよう。宇宙世紀0093年の「第二次ネオ・ジオン戦争」以降、軍事縮小の気運が高まり、新型機の開発承認がきわめて通りづらい情勢の中で、整備効率と生産性の両立、さらには僚機を運搬するS.F.S.(サブフライト・システム)機能の確保を必須とした連邦軍の要求に応えるべく、先行して宇宙世紀0095年にロールアウトしていた量産型TMS、RGZ-95《リゼル》の方策が同様に採られた。それは当時の連邦軍主力量産機である《ジェガン》系モビルスーツとの内装部品規格の共通化である。これによって高コストなTMSといえど、量産化における現実的なラインをクリアしつつ、《アッシマー》譲りの恵まれた総推力値は自身と同程度の加重をかけての重力下飛行も全く問題にならぬレベルを達成したのであった。高々度の迎撃任務にも柔軟に対応しうる《アンクシャ》は、地球上の重要拠点への配備が進められていく中で、防空圏での有事即応のモビルスーツ派遣体制を目的とする超大型輸送機《ガルダ》へ航空戦力としても多数が配備されており、文字通り《ガルダ》構想の一翼を担ったという。

SPEC:
形式番号:RAS-96
全高:22.3m
本体重量:28.3t
ジェネレーター出力:2,200kw
装甲材質:ガンダリウム合金
武装:
ビーム・サーベル:連邦軍MSの標準装備ともいえる、ビーム刃を形成展開する近接斬撃用兵装は本機にも設定された。機体両膝部のニークラッシャーにサーベル・ラックが組み込まれており、使用時にはサーベルユニットをポップアップさせる。
ビーム・ライフル:両前腕部に装着するムーバブル・シールド・バインダーに内蔵されたビーム・ライフルは、ジェネレーター直結型の高レスポンス、高出力を誇る本機の主武装である。アッシマーの後継機種である本機だが、この装備に関して言えば、アッシマーと同時期に開発されたTMA、ギャプランから継承された装備だと言えよう。
60mmバルカン砲
ムーバブル・シールド・バインダー
その他:
頭部ディティール:アッシマーと同様に航空管制用レーダーや差圧センサーなどの機能が実装されているが、カメラアイを初めとするジェガンとの規格共通化により、60mmバルカン砲の追加と、連邦軍然としたバイザーフェイスに改められている。この変更にはモノアイといったジオン的意匠にアレルギーを持つ連邦軍上層部の意向も反映されているという意見もある。
MA形態:円盤状のリフティングボディに、強力な推進装置を加えたMA形態は、先行機のアッシマーにも見られた特徴的なフォルムであるが、本機は両側面部に整流板を兼ねたムーバブル・シールド・バインダーが追加されており、さらなる航空機動性を獲得している。機体上面にはMS搭載用プラットフォームとグリップが設けられ、S.F.S.運用が可能となった。
(組立説明書 機体解説より抜粋)


アンクシャの先行機、アッシマーは機動戦士Zガンダムに登場した。その後継機となるのがこのアンクシャだ。ちなみにアンクシャとはどういう意味か気になったところ、ウィキにちゃんと書いてあった。ヒンドゥー教の神、ガネーシャが持つ杖の名前に由来するそうだ。いや、なんでよ。このアンクシャはアッシマーの完全な後継機となるので基本性能や武装が一部アップグレードされているがコンセプトは全く同じと考えてよいだろう。純粋に、アッシマーが再び登場したと喜べばよいと思う。

素立ち。見てわかる通り、機体の各所が大きく張り出していたり尖って飛び出ていたりしているので、素立ちでも十分迫力のある姿です。そしてフェイス部分が前後に長いヘッドユニットの中に埋没する形で収まっているので、暗くわかりにくい感じに。ライティングの問題かもしれませんけど。

背面。このバインダーの構成はZプラスA1(大気圏内仕様)と似ています。所属陣営は違っても時代も同じなうえに、メーカーが同じですからね。このあたりの類似点も説得力があります。

フェイスのアップ。ジェガンタイプがそのままアッシマーに埋め込まれてます。ジェガンとは全然ことなるマッシブなボディとかなりアンバランスに感じるのだがこれがまた不気味さを演出しているように感じます。

両腕に装着されたムーバブル・シールド・バインダーとそこから突き出たビーム・ライフルがアンクシャのメインウェポンなので構えさせてみましたけど、ポージングは失敗。もっと迫力出せるはずと思います。

ビーム・サーベル装備。ボディが角張って大柄なのもあって、モノノフといった感じの佇まいです。アッシマーではビーム・サーベル装備はありませんでしたので、白兵戦装備はアンクシャで追加になります。余談ですが、PS2のゲーム「機動戦士Ζガンダム エゥーゴvs.ティターンズ」でアッシマーの接近戦攻撃がよりによってデンプシー・ロールだったことを強烈に覚えてます。一歩で知名度あったもんね。

モビルアーマー形態。HGUCなので、パーツ差し替えで実現してますがいいフォルムですね。円形のユニークな形状でありながらしっかりと飛行できそうな説得力のあるデザイン。格好いいです。

モビル・アーマーの前からのショット。ヘッドユニットの収納の仕方が独特で顔を思いっきり右に向けてこの円形の淵に収めるわけです。ここは差し替えじゃありません。綺麗に収まるのが気持ちいいです。

上からのショット。円形が綺麗でしょ。上にモビルスーツが乗れるようにグリップもついてます。

ゲテモノ系モビルスーツの一つなんですけど、起動戦士ガンダムUCでリニューアルされて登場してくれたことがとても嬉しかったです。


Last updated:12 May. 2024