積みプラ戦記 模型撮影技術向上の研究 3

3:デジタル一眼レフで撮影


デジタル一眼レフがあるなら最初からそれを使うべきというのは至極当然だ。もちろん当初はそのつもりでデジタル一眼レフを持ち出して撮影をしてきた。だが、まるで上手く撮れない。いろいろ調べて設定を変えつつ撮ってみたがぼんやりした写真ばかりで、満足できるような代物じゃない。そのうちマクロレンズがなければ模型撮影はできない、という結論を出してマクロレンズを入手するまで封印していた。前回記事にした接写テストでの使用を最後に、以降はiPhoneのカメラを使って記事を書いていたのだ。しかし、高画質の模型写真の撮影にチャレンジしてみるとiPhoneカメラのノイズ問題に突き当たった。ここがiPhoneカメラの限界点と捉えて、一度挫折したデジタル一眼レフカメラでの模型撮影に再挑戦してみようと思う。

もう一度デジタル一眼レフの扱い方と写真撮影の基本に立ち返りながら撮影をしてみる。前のページにも書いたように、写真撮影で重要なのは光量だ。光量が十分にある昼の屋外であれば、何も考えずにシャッターをきっても結構良い写真が撮れたりする。しかし、光の少ない屋内での撮影となると難易度がまるで変わってくる。デジイチは様々な設定を変更して好みの写真を撮影することができるわけだが、この設定を屋内の模型撮影に適した値に持っていく。

早速、設定を考察してみる。光量が十分ではない環境であるわけだから、絞りは開放にして露出も+補正、ホワイトバランスはiPhoneカメラでの撮影でも少しやっていたので、白色蛍光灯に適した設定にする。この状態で撮影してみた。


明るさや、色合いは概ね満足できる結果となった。が、絞りを開放にしているためピントがあっている箇所はボディの前面と左肩部くらいであとは全体的にピンボケ気味。模型写真としては、全体の造形を伝えるには不十分だろう。ピントの合う範囲をもっと広げるには、絞りを絞る必要がある。つまりF値を上げることになる。メリットはピントの合う範囲が広がることだが、デメリットもある。絞りを絞るということは、レンズを通す光の量を絞るということになるので、明るい写真を撮るためにはシャッター開放時間を延長することになる。つまり、手ぶれのリスクが増加する。ではやってみよう。この撮影環境で可能な限りF値を上げて、絞りを絞ってみた。


手持ちでは、F値は7.1から8くらいが限界だ。これ以上上げるとシャッタースピードが落ちすぎて手ぶれでどうにもならない。実際、シャッタースピードが落ちたせいで手ぶれも出てしまっているかもしれない。

何枚も撮影した中からベストな一枚を選んでみたのだがどうだろう。先ほどの写真よりはピントのあっている範囲は広がったが、どうもイマイチな印象を受ける。今までもk-xを使用して模型を撮影すると概ねこんな感じだったから、デジタル一眼レフを使用してもキットレンズだとこんなもんなのか、と思っていた。だからマクロレンズを入手するまでk-xではなくiPhoneで撮影しようと思っていたわけなのだが。

絞りを絞りたいけど、シャッタースピードは確保したい。この問題を解決するにはどうすればいいか。一つはISO感度を上げること。光の増幅ができるわけだから、シャッタースピードは稼げるが上げ過ぎるとノイズも発生するというのがデメリットとしてある。

そしてもう一つは手ブレを防ぐもっとも確実な方法、三脚の使用だ。三脚を使用すべきだとは前から思っていたのだが、模型に接近して撮影したいときや、アオリ気味の構図で撮影するには固定する三脚は不向きだと感じていたので、いままで使おうという気にはなれなかった。ISO感度を上げての撮影はまた次回試してみることにして、ここでは三脚を使用してみよう。F値も8前後では全体をくっきり写せないので、一気に14まで絞って撮影してみる。


被写体全体がシャープな写真の撮影に成功。正直撮った本人でさえ、ここまで綺麗に撮れると思っていなかったのでちょっと驚いた。キットレンズでも十分な画質で撮影できると今この瞬間に知った。k-xを購入して5年も経ってからだが。ノイズも目立たないし、これならレビュー用の模型写真としては十分ではないか。やはりデジタル一眼レフなんだなあと、妙に感動した。


そしてもう一枚、ほぼ同じ設定で撮影してみた写真がこれだ。バストアップ気味に撮影した。写真を確認している時にふと気がついたが、この円にある黒い点は一体なにか。確認すると先ほどの写真にもある。


フレームの同じ位置にあることから、なにかゴミがレンズに付着しているのかもしれない。レンズをカメラから取り外して確認してみたが、表面にそれらしいゴミは発見できなかった。レンズの内部だろうか。以前、レンズ内部にゴミが紛れ込んでおり、業者に分解清掃を依頼したところ1万3000円ほどかかった。また、同じ状況だったら結構なお金が飛んでいくなあと落ち込む。

しかし、このまま放っておくわけにもいかない。簡単に業者に出してしまう前に自分でいろいろ調べてみよう。業者に依頼するとお金がかかるのもあるが、かなりの期間k-xを預けなければならなくなる。せっかく模型撮影の基本が解ってきて楽しくなってきたのでなるべく空白期間を作りたくなかった。次は少し道をそれるが、デジタル一眼レフのメンテナンスについて考察していく。

Last updated: 02 Aug. 2015.